【投与方法】
初回投与時のみ2本皮下注射し、その後は2週間に1本、皮下注射します。また、3回目以降はご自宅で自己注射を打つことができます。
DERMATOLOGY
皮膚病は皮膚におきる病的変化であり、実にたくさんの種類があります。原因も様々で、外的因子によるもの、内的因子によるもの、加齢によるものなど、極めて多様です。なかにはまだ原因がつかめていない疾患もしばしば存在します。
そのため決定的な治療法が無く、根気よくつき合っていく必要のある慢性疾患も少なくありません。しかし、適切なスキンケアと軟膏などによる外用療法、内服療法、生活習慣の見直し等を行うことによってより良い状態を保つことができます。
赤ちゃんからご高齢の方まで、お肌、髪、爪に関する幅広い診療を行っています。
皮膚の症状は、初めは軽度でも徐々にひどくなって痕になってしまったり、重症化して長期的な治療が必要になったりするものがあり、なるべく早めの初期対応が肝心です。
適切な初期対応により、辛い症状を改善し、炎症の瘢痕を抑え、きれいな肌を保つことができます。皮膚の病気は目にも見えて気になるものです。早めの治療を心掛けましょう。また当院では小児科専門医師と連携しており、子どもに多い湿疹を伴う疾患も一緒に診ることができます。皮膚科か小児科かどちらへ行ったらよいかわからないという方も、ぜひ当院へ相談ください。
地域のホームドクターとして軽症・重症問わずまずは1度ご相談ください。診察させて頂いた中で、より高度の治療が必要な重症の皮膚疾患、入院加療や大きな手術が必要な疾患に対しては、近隣の大病院、専門病院とも連携を取り、適切な場所へ紹介いたします。
一般的に目で見てわかるような「赤み」や「ブツブツ」、小さな水疱などが現れ、赤みだけのこともあれば、複数の症状が混ざって現れることもあり、かゆみを伴うことが多いです。
皮膚科を受診される患者様に、とても多く見られます。
湿疹の原因は刺激によるものが圧倒的に多いですが、その原因となる刺激は「外的要因」と「内的要因」にわけることができます。実は、この2つの要因が重なる時に起きるのが湿疹です。
※その他、自己免疫(自分自身に対する免疫反応)によるもの。
湿疹・かぶれなどはかゆみを伴うことが多いため、ついつい掻いてしまいがちです。しかし掻いて治ることは無く、むしろ掻くことによって患部を掻き壊してしまい、化膿や悪化を招き患部が拡大してさらに痒くなるという悪循環に陥ることが少なくありません。痒くて掻いてしまったり、こすったりを繰り返さず、早めに炎症を抑えることがとても大切です。病気の症状の一つとして現れる場合もあり、アトピー性皮膚炎やごくまれに内臓疾患、悪性腫瘍が疑われる場合もあります。
かゆみや炎症を抑える薬を上手に使って、こうした悪循環を断ち切る必要があります。
【予防法についてご案内】患者様になる前に!
乾燥肌とは、肌の水分や皮脂が不足することで肌が乾燥した状態のことで、一般に「ドライスキン」または「乾皮症(かんぴしょう)」とも呼ばれています。乾燥肌になると肌のバリア機能が低下し、アレルゲンなどの異物が皮膚の内側に侵入しやすくなり、肌トラブルが起きやすくなります。全身が常にカサカサしたり、洗顔後に肌が突っ張るなどの症状がみられます。乾燥肌の状態を放置していると、衣服のこすれなどのほんの少しの刺激でもかゆみや違和感を覚えやすくなります。
乾燥肌は、肌の水分量・皮脂の分泌量が減少することで生じます。掻きむしり皮膚が傷つけられることで細菌感染を起こし、赤く腫れることがあります。
乾燥が強く、強いかゆみや赤みが見られる際は、医療機関にて主に保湿剤やステロイド外用薬を用います。乾燥肌は、日頃のスキンケア・肌のお手入れが重要です。女性にはなじみ深い化粧水・乳液・ハンドクリーム・ボディクリームなど市販の保湿剤による保護も重要な役割を果たします。特に乾燥が強くなる冬の時期には注意しましょう。
アトピー性皮膚炎は、繰り返す慢性の湿疹と皮膚の乾燥が特徴的な皮膚疾患(一般的に6か月以上続くと慢性と判断します)です。かゆみが強いのですが、掻くとさらに悪化し、悪循環を招きますので、治療によってかゆみを抑える必要があります。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的要因、体質的要因、環境的要因、生活動作などが複雑に関わり合い発症すると考えられています。喘息のほか、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎のある家系に出やすい傾向があります。また、ダニや食べ物などのアレルギーが起きやすいのも、アトピー性皮膚炎の特徴です。
完治しにくい病気ですが、適切な治療をきちんと受けることできれいな肌を保つことが出来ます。
また、中等症~重症のアトピー性皮膚炎でお困りの方にはデュピクセントによる治療も行っております。
アトピー性皮膚炎は現在の医療では完全に治すことはできない難治性疾患です。その時々の湿疹の状態と場所に合わせて複数種類のステロイド外用薬(もしくはその他の外用薬)を塗り分けて、かゆみ止めの薬を飲み、場合によっては免疫抑制剤を飲みながら何とかうまく付き合っていくより仕方ないのが現状です。ほとんどの方が1日2回朝と夜に頑張って薬を塗っていることと思います。しかし、どれほど頑張って薬を塗っても完全に治ることはなく、良くなっては悪くなることを繰り返し、非常に苦しい思いをされていることと思います。
デュピクセントは比較的新しい注射薬です。既存のお薬と同様、あくまでも症状を抑えるお薬なので、この薬を使用すれば完全に治るというものではありません。しかし、その効果は他の薬剤の追随を許さないほどに大きいです。例えば、最も強いステロイド外用薬を毎日欠かさず2度外用し、ステロイドと免疫抑制剤の内服も併用しながら何とか症状を抑えていた患者様が、デュピクセントを使用したところ速やかに症状が改善し、2か月が経つ頃にはステロイド・免疫抑制剤の内服もやめることができ、外用薬はワセリン中心でステロイド外用薬はたまに使用するのみで良い状態を保っておられる方もいらっしゃいます。日々の外用に疲弊しておられる方は是非ご検討ください。
以下がその条件になります。
初回投与時のみ2本皮下注射し、その後は2週間に1本、皮下注射します。また、3回目以降はご自宅で自己注射を打つことができます。
デュピクセントは1本あたり3割負担で約2万円と高価な薬剤ですが、高額療養費制度を利用して費用を抑制することができます。助成額は患者様の年収により変化します。詳細はクリニックにてご相談ください。その他、お勤めの企業の福利厚生で医療費の補助が出る可能性がございます。是非、ご確認ください。
※令和2年11月現在の薬価をもとに計算しています。
※別途、初再診料や処方箋料等がかかります。
※デュピクセントの特徴や費用、高額療養制度に関する詳細は下記よりご確認ください。
乾癬とは、全身に銀白色の鱗屑(りんせつ:皮膚の表面が剥がれ落ちる状態)を伴う紅斑(こうはん:皮膚が赤くなる・赤いは斑点がでる)が出る病気です。皮膚のターンオーバーが正常よりも早くなることで、表皮細胞が過度に増殖し、赤い発疹や銀白色のふけのような垢が生じます。
原因はまだ完全には判明していませんが遺伝的な要素が関与しており、その素因を持った人が、不規則な食生活、ストレス、感染症、薬物などが原因で発症すると言われています。現代では、「遺伝的要素:生まれつきの体質」、「環境的な要素:不規則な食生活、ストレス、感染症、薬物など」、「免疫異常:自身の免疫機能の異常を要因とする」と言われています。
乾癬は良くなったり悪くなったりと慢性的に発疹を繰り返す病気ですが、治療と生活習慣の改善によって、症状を抑え、完全寛解できる方もいます。治療においては「赤み:炎症を抑える」ことと、「過剰に作られる皮膚のサイクルを抑える」ことの2つがあります。
治療法は主に塗り薬(外用薬)や飲み薬(内服薬)を処方しますが、症状によっては光線療法・生物学的製剤を用いる場合もあります。
水虫は一般的な名称であり、正式名称としての病名は「足白癬」と言います。足白癬は、「趾間型(しかんがた)」、「小水疱型(しょうすいほうがた)」、「角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)」の3つに分類されます。
水虫の症状(症例写真)
水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が足の皮膚に入り込んで発症する疾患です。白癬菌の増えやすい、じめじめとした梅雨から夏に症状の悪化がよく見られるのが特徴です。
足の水虫治療では、塗り薬(抗真菌薬)を用いて原因となるカビを殺菌します。爪の水虫(爪白癬)の場合は薬の有効成分が十分に患部から菌へ届きにくいため飲み薬(内服薬)や、爪への浸透性を改良した塗り薬(抗真菌薬)を使います。
ふけとは、古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものです。見た目にもわかるカスのようなものです。ふけは「年齢・性別・季節」により発生しやすいタイプに分かれます。
「ふけ症」とは、様々な要因で皮脂の分泌量や常に皮膚にいる常在菌(マラセチア菌)の数のバランスが崩れることで起こります。要因として日常のストレス・食生活・ホルモンバランスの乱れなどが挙がりますが、ふけ症のタイプごとにも異なりますので、タイプ別にもお伝えします。接触性皮膚炎、掻きむしるなどの外的要因も考えられます。
ふけ症状が続くと刺激となり、炎症や薄毛の要因ともなりますので予防やひどいかゆみや炎症には治療をお勧めします。予防として頭皮マッサージや日頃のケアを大切に行いましょう。特に乾燥の要因となる血行促進を促すことが大切です。症状が続いてお悩みの方は、ご相談ください。
一般的に「かぶれ」と呼ばれる病気です。赤み(発赤)、はれ(腫脹)、ひどくなると水ぶくれ(水泡)を伴う湿疹を起こし、かゆみや痛みの症状が出ます。軽症の場合は自然軽快することもありますが掻きむしったりしていると、症状が長引いたり増悪する場合があります。
※補足
湿疹が皮膚の炎症(皮膚炎)を起こす疾患の総称であるのに対し、「かぶれ」は、外的要因による刺激でおこった皮膚炎とされるものです。
化粧品や、ネックレスや時計などの金属類、おむつかぶれや湿布かぶれなど、あらゆる物質が原因となり、皮膚に触れることによって炎症が起こります(=これを接触性皮膚炎:かぶれと言います)。
原因が思い当たらず腫れやかゆみがひどい場合はご相談ください。治療の基本は塗り薬(外用薬)などを使って、症状が悪化するサイクルを抑制することです。
また、塗り薬の選択も原因物質によって選ばなければなりません。
(例:細菌感染による場合は抗生物質、炎症やアレルギーによる場合はステロイドなど。)
原因となる虫(昆虫)の種類によって、症状や、その出方も異なります。症状としては、虫の毒が原因で炎症が起き、「かゆみ」「痛み」「赤み」「ブツブツがでる」「水ぶくれ」と見られる症状も虫によってまちまちです。原因となる虫の種類が分かっている際は、適切な処置のため医師へ必ずお伝えください。
ハチなど毒針を持つ虫に刺される、毛虫など毒の毛を持つものへ接触することで炎症などが起きます。原因となる虫によっては、症状がすぐに出る「即時型反応」と、症状が数日後など遅れて出る「遅延型反応」があります。
原因となる虫の毒液の「量・種類・アレルギー反応の有無」と患者側の「年齢・体質」によって個人差もあります。
虫刺されは、まず「刺された箇所(患部)を冷水で洗い冷やす」、この時擦らないよう注意しましょう。軽症であればかゆみを抑える塗り薬(鎮痒成分の含まれる外用薬)で良いですが、症状が強くかゆみだけでなく赤みも強い場合はステロイド外用薬を用いて治療します。
尋常性疣贅(いぼ)とは、皮膚の一部が盛り上がった状態で見られ、小さいものから、次第に大きくなっていくものもある。見た目には、「魚の目」や「たこ」と同様小さなできものに見えますが、自分の判断で削ったりせず皮膚科へご相談ください。
「いぼ」の原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)へのウイルス感染を原因とします。「いぼ」は感染症の一種とも言えます。プールや、脱衣所、タオルなどを共用することによってうつることが多く、治療せずに放置しておくと自分の他の皮膚にも広がっていきます。原因となるウイルスの型(タイプ)の違いで「形状」や「できやすい場所」があります。
「いぼ」の増殖を防ぐために、かゆみや痛みがないからと放置せず、早めに治療を心掛けましょう。当院では液体窒素治療(冷やす治療)や漢方薬による治療を行っています。
ほくろの多くは医学的に言うと「色素性母斑」という良性の母斑細胞の集まりです。ほくろに似たもので、悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんがあります。ほくろに下記のような特徴がある方は、一度皮膚科専門医の診察を受けましょう。
メラニンを生産する「メラニン細胞」が紫外線など、様々な要因で変化して増殖することで目に見える大きさに現れます。摩擦刺激によって増大することもあり、年齢と共に、小さかったものが目立ってくることもあります。
当院ではダーモスコピーによる精密検査を行っています。【「ほくろ」や「メラノーマ(悪性腫瘍) 」をメラニン色素や毛細血管の状態などから判別する】。
以下のような特徴がある場合はメラノーマの可能性があるため注意が必要です。
ニキビは、初期症状では毛穴の詰まり程度が見られるだけですが、進行して炎症が起こると赤みが目立つようになったり大きくなったりします。症状を重症度で分けると、「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」の大きく3つに分けることができます。
ニキビの直接的な原因は、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりです。過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるニキビ菌(アクネ菌)が増殖していき、症状を悪化させます。
近年では20代以降でも、ニキビで悩む方が増えており、早めに治療をし、炎症を抑えることで、にきび跡になることを防ぐことが出来ます。キレイなお肌を保つためにも、すぐ治ると放っておかずに早めの受診を心掛けましょう。
当院では抗菌薬の治療(原因となるニキビ菌を殺菌する)や、ピーリング作用のある薬(表面の毛穴の詰まりを改善する)でニキビ自体を出来にくくする治療を行っています。
粉瘤とは、皮膚が盛り上がり「しこり」のような状態が見られることが多いです。皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に皮脂や垢が詰まったものです。基本的には無症状ですが、そこに菌が感染すると炎症して「腫れ」「痛み」が出てきます。膿を伴うと切開排膿処置が必要で、何度も繰り返す場合は、袋ごと摘出する手術が必要になります。
皮膚の毛穴の一部がめくれ、その中に古い角質や脂質など老廃物が蓄積することで袋状の病態となります。毛穴に詰まる要因は様々ですが、体質によってできやすい人もおり全身の至る箇所にもできる可能性があります。
現在感染を起こしている場合は切開・排膿を行い、抗菌薬治療により炎症が落ち着くのを待ちます。その後、小さく切開して袋ごと取り除きます。
腫瘍のタイプによって異なりますので、「皮膚良性腫瘍」と「皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)」に分けてお示しします。
原因は腫瘍のタイプやできる場所によっても異なりますので、しっかりと診断の上、治療していくことが大切です。悪性の基底細胞腫の場合は、解明しきれていない点もありますが、長時間の紫外線照射など、慢性的に刺激が加わる状態が関わると言われております。
皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)については、手術で腫瘍部分と周辺組織(浸潤の可能性がある箇所)を切除することです。切除して欠損した場所は、からだの別の箇所や人工的に作った皮膚で再建術(手術による欠損を補う処置)を行います。当院では、関連施設と連携し皮膚がんの診療にあたります。
身体の一部が冷えることで赤紫色の腫脹がみられる状態をいいます(膨れて硬くなったり、冷えた部分が焼けたように熱く感じる・かゆみを感じることがある)。
※「あかぎれ」や手洗いによる「かぶれ」と見分けがつきにくい場合もありますので、気になる方はご相談ください。
寒さで手指の冷えやすい箇所(耳や手足の指など)で皮膚の血流障害により発生します。そのため、身体の中でも冷えやすい手指に見られやすいなど、できやすい箇所があります。
冬などの寒い日や寒暖差がある時にまれに膠原病が潜在していることもあります。
基本的な治療はビタミンE外用・内服、血管拡張剤内服などで「血行を改善する」よう治療を行います。
酒さは、額、頬、鼻などの顔の中心に赤み、腫れ、ほてりや血管拡張を伴うものです。ひどくなると、ニキビ様のぶつぶつが出来ることもあります。
原因ははっきりとはわかっておりませんが、遺伝的要素、血管系の異常、免疫異常、毛穴に生息するニキビダニなどが関与すると言われています。飲酒や刺激物、寒暖差や紫外線などで増悪することが報告されています。またステロイド外用薬を過剰に使うことで、酒さ様の赤みが出ることがあるので注意しましょう。
当院では保険診療も行っておりますが、なかなか改善が認められない場合は自費診療(メトロニダゾール療法)も行っております。
日光過敏症は、普通では反応を起こさないような紫外線量でも肌に炎症を起こしてしまう疾患です。日光アレルギーとも言われ、日光が当たった部分に赤みやぶつぶつ、ひどくなると腫れたり水ぶくれが出来て、かゆみや痛みの症状が出ます。
原因として遺伝的なもの、薬剤、アレルギーなどがあります。
治療として、まずは直射日光を防ぐことが大切です。炎症が強い場合は、適宜ステロイド外用薬を使用して治療を行います。
蕁麻疹とは、皮膚に蚊に刺されたような膨疹と言われる湿疹が出来る病気です。部分的に出来る方もいれば全身に出来るときもあり、強いかゆみを伴うのが特徴です。
1つの膨疹は24時間以内に落ち着くことが多いですが、新しい場所へ次から次へとできてきます。症状の期間は数時間から数日で治まる人もいれば数か月や数年続いてしまう人もいます。
1か月以上続く蕁麻疹を慢性蕁麻疹と言い、アレルギー反応よりも、ストレスなどが原因であることが多いと言われています。
蕁麻疹の原因は明確に分類されている訳ではございませんが、食べ物や薬剤など特定の物質(アレルゲン)によって反応を起こすもの、気温の変化(温熱刺激)やゴム製品による圧迫など、物理的な刺激を要因とするケースなどが見られます。
当院では原因を調べるためのアレルギー検査を行っています。繰り返す方や、長く続く場合は原因の精査を行いましょう。
蕁麻疹はもともと治りづらい病気であるため、根気強い治療が必要です。症状が落ち着いた後もしばらく抗アレルギー薬を飲んだ方が、再発が少ないと言われています。
当院では原因を調べるためのアレルギー検査を行っています。繰り返す方や、長く続く場合は原因の精査を行いましょう。
食物アレルギーは、食べ物によるアレルギー反応で、軽度では口の中が痒くなったり、体に蕁麻疹様の湿疹が出たりします。重症の場合は、顔や唇が腫れ、吐き気・下痢などの消化器症状、呼吸困難になりショック状態にまで至る場合があります(アナフィラキシーショック)。
原因は体質によることが多いですが、花粉症が関係した食物アレルギーもあります(花粉-食物アレルギー症候群)。食物摂取後早期に症状が出ることが多いので、何かを食べたときに症状が出る場合は一度ご相談ください。
当院ではアレルギー検査により、食物アレルギーの原因を調べることが出来ます。アレルギー反応が重篤の方にはアナフィラキシーの特効薬であるエピペンを処方いたします。
やけどとは、熱による皮膚や粘膜の損傷です。火傷の程度で分類され、痛み・腫れ・水膨れ(水疱)・皮膚が剥がれるなどが見られます。
基本は熱い物質(金属・食べ物など)を原因とする場合が多く見られますが、やけどの原因が日光・電気・放射線の場合は性質が異なりますので、要因は医師へ相談し適切な処置が得られるようにすることが大切です。
やけどしてしまった場合は、まずはすぐに患部を冷やしましょう。一見、軽いやけどに見えても徐々に炎症が深くなる場合もあります。また、感染症を引き起こしたり、痕が残ったりすることもありますので、やけどを負った場合は患部を冷やしてすぐに受診しましょう。
中心に半透明の硬い芯ができて、これが魚や鳥の目に似ていることから、うおのめ、または鶏眼と呼ばれます。歩行や圧迫時に痛みが出ることがあります。
たこもうおのめと同じく慢性的な刺激によってできます。こちらは芯を作らず、痛みに乏しいのが特徴です。足だけでなく、体のあちこちに出来ることがあります(ペンだこや座りだこなど)。
うおのめは、足の裏などに慢性的な圧力がかかり発症します。合わない靴を履いていたり、歩き方、足の変形などが原因となります。
たこもうおのめも無症状であればそのままでも問題ない場合もありますが、痛みがあり、数が増えてきた時は早めに治療を行いましょう。薬物治療も大切ですが、生活習慣を変えることが根本的な治療になります。
皮膚・口や唇・目や性器などで見られ、かゆみなどの自覚症状から始まり、水膨れや神経に沿って痛みを伴う症状が見られます。
単純ヘルペスウイルスの感染で起き、顔にできる1型と外陰部や臀部などの下半身にできる2型の2種類のウイルスがあり、初感染で口内や外陰部に発疹が生じた時は高熱と激痛が伴います。
ヘルペスの治療としては、抗ウイルス剤の内服と外用を行います。発疹の出る前にチクチクするなどの予兆が出ることが多く、なるべく早めに内服を始めると、治りが早まります。
しかし、単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏するため、薬で完全に除去することはできません。寝不足、疲労、風邪などによって免疫力が下がると増殖し、再発しがちです。
頭部から下肢までの間の片側の一定の神経支配領域に神経痛様の痛みを伴った小水疱が帯状に生じます。顔にできると目の障害、顔面神経麻痺、内耳の障害によるめまい・耳鳴り、などが起こることがまれにあります。
痛みに悩まされることが多く、帯状疱疹後疼痛として長い間痛みが残ってしまうことがあります。この痛みは治りにくく、それが大きな問題です。
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって発症するため、水痘(みずぼうそう)を経験した人にのみ起こります。
帯状疱疹は、早く皮膚科を受診して早期に治すことが何よりも大切で、これにより帯状疱疹後疼痛の発症頻度を少なくすることが可能です。早めの抗ウイルス薬の治療や、患部を温めることが大切です。長引く帯状疱疹後疼痛には神経の痛みを抑えるお薬もありますので、痛みが続き改善のない場合はご相談ください。
褥瘡は、程度により分類されますが、初期症状では赤み(発赤)が見られ、内出血や水膨れなどが見られるようになります。進行すると皮膚のただれや傷が皮下脂肪や筋肉などへ広がり潰瘍となり、重症化すると皮膚の壊死にも繋がります。
褥瘡(床ずれ)は、寝たり座ったりした状態の時、常に同じところに圧力が加わることによって、血流が悪くなり、皮膚潰瘍になった状態です。体の動きが不自由な方や知覚麻痺のある人に起きやすい病気です。
定期的な体位変換が、褥瘡の予防になります。1度潰瘍になってしまうと、その部分に感染を起こしやすくなるため早めの治療を行いましょう。寝たきりの人には特に頻回のチェックを行い、褥瘡を早めに発見することが大切です。
お子さまの皮膚のトラブルは
小児皮膚科へお任せください
子どもの皮膚の症状は、大人に比べて免疫力が低いために急激に悪化したりしやすく注意が必要です。とびひやあせも、水いぼや、アトピー性皮膚炎、水痘(みずぼうそう)などは、子どもによく見られる皮膚の病気です。
当院では皮膚科と小児科の専門医師がいるため、どちらの診療科へ受診したほうが良いかわからない時も安心です。まずは当院へご相談ください。
湿疹は肌が赤く、水ぶくれなどを伴い、かゆみや時に腫れや痛みを起こす皮膚のトラブルです。
乳児湿疹は生後2週~3か月頃によく見られる顔や首、頭部に起こりやすい乳児特有の湿疹です。子どもの皮膚は、大人に比べ免疫力や皮膚バリアも弱いために、カビが原因による脂漏性皮膚炎、汗が原因によるあせも、尿や蒸れによるおむつかぶれなど様々な皮膚トラブルをおこします。
掻きむしらないことが大切です。患部を触ったり、こすったりすることはなるべく控えましょう。治療の際、ステロイドを使った塗り薬を処方する場合もありますが、お薬の強さや量などはお子さまの成長には影響のない量に調整して処方します。
とびひは皮膚の感染症で、湿疹、水疱、腫れなどを起こし膿が出たり、かゆみ、痛みを伴います。傷がついた場所にどんどん細菌感染が広がっていくことが特徴で注意が必要です。
湿疹や、あせも、虫刺されの部位を掻いたりすることで細菌が入りこみ炎症を起こします。ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌などといった細菌が原因菌となります。
治療として塗り薬に加えて抗生物質の内服薬を使用することで改善することが多いです。病変が広がらないためにも、いろいろな場所を触れたり掻いたりしないように注意しましょう。
体中に3、4mmほどの白っぽいいぼが多発する病気です。7歳以下の皮膚のバリア機能が弱い子どもに多く、全身に出ることがありますが、首回りや脇の下など、擦れやすい場所に多く出来ます。
水いぼは、伝染性軟属腫ウイルスの感染によって発症する病気です。人にうつりやすく、プールや、タオルなどを共用したりすることでもうつることがあります。またいぼに触れた手で、他の部位を触ると広がってしまいます。
未治療でも自然に消退を認めることがあります。自然消退が認められなそうな場合や、どんどん広がってしまう場合、感染予防目的で治療をする場合があります。当院では、ピンセットで摘除する治療を行っております。痛みを軽減させるための麻酔テープを使用することも可能です。ご希望の方はご相談ください。
みずぼうそうは顔や身体にかゆみのある小さな赤い斑点や水疱を伴う感染症です。1週間~10日ほどで水疱はかさぶたになって改善します。発熱や、かゆみ、痛みを伴うことがあります。
みずぼうそうは水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。水痘・帯状疱疹ウイルスは非常に感染力が強く空気感染、飛沫感染、接触感染を起こします。
基本的に自然治癒する病気であり、全身状態が良い場合は経過観察する場合もあります。抗ウイルス薬を使う場合はなるべく早めの投与が症状の重症化を抑え、症状を軽くする効果があります。水痘ワクチンは定期接種になっていますので、必ず受けるようにしましょう。
あざにも、生まれた時からあるもの、出生後に出てくるものなどいくつか種類があり、あざによって治療法が異なります。
皮膚の血管が拡張したり、増殖したりすること、またはメラニンなどが原因であざができます。
当院では、患者様の症状やご希望に合わせて専門の医療機関のご紹介をしていますので、まずは一度ご相談ください。
太田母斑(青あざ)・扁平母斑(茶あざ)・異所性蒙古斑(青あざ)などQスイッチルビーレーザー治療が有効なあざもあります。当法人グループの墨田区の菊川内科皮膚科クリニックにて保険的にレーザー治療を受けることが可能です。
手、足、口に水疱と伴う湿疹が出る病気です。手のひら、足の裏、口の中に、周辺が赤くて真ん中が白い、米粒大の水疱ができます。発熱やかゆみ、痛み、時に嘔吐などの胃腸症状を伴うことがあります。
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスに感染することによって発症する感染症です。咳、痰などの飛沫感染やドアノブやおむつ交換などによって触れてうつる接触感染により、人にうつります。
治療は対症療法になります。発熱に対しては解熱剤、痛みに対しては鎮痛剤を使用します。特に口の水疱で食事がとれなくなる場合もありますので、水分摂取はしっかり行うようにしましょう。