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スギ花粉症、小児も成人も診察します。


3月に入り、スギ飛散量が多い日が増えました。

当科では小児は勿論、成人の方の花粉症も診察、処方していますので、成人の方もどうぞ、ご相談下さい。成人の方も小児も毎年、処方されている薬があれば確認したいのでお薬手帳を持参いただければ参考になります。

さて、下の図(日本気象協会)によれば、東京では3月下旬までスギ花粉飛散となっています。ただ、スギとヒノキは性質が似ており、スギとヒノキの両方にアレルギーを持っている人もいらっしゃいます。やっかいなのは、ヒノキのアレルギーもある方は4月中旬までアレルギーの症状が続く可能性があります。

 

花粉症は鼻汁、鼻閉、くしゃみ、目の痒みが主症状です。それぞれの症状の強さには個人差がありますが、抗アレルギー薬内服、点鼻薬、点眼薬を症状に応じて処方します。最近の内服薬は眠気がない薬もあり、成人でお仕事がある方や車を運転する方でも安心です。

さて、なぜ、日本は「スギ花粉症は国民病」とまで言われるようになったのでしょうか?

戦後、日本は復興を目指し、家などの建築用資材として、スギの植林を進めました。しかし、その後、高度成長時代が終わり、建築が減り、スギよりも安くて質の良い木材が北米から輸入されることになり、植えられたスギは伐採されずに、どんどん成長していきました。下の図のように、60年前からスギの植えられた面積が増えています。しかし、国は手を打たず、伐採などせずに、放置され、スギ花粉の飛散が増えてきたのです。

これでは、国民病と言うより、国会病と言ってもいいかもしれませんね。

 

さて、わずか、2,3歳の小児でも、親御さんが「花粉症ではないか」と受診される場合があります。統計的には4歳以下では、スギ花粉症である確率はかなり少ないのです。

これは、2,3歳だとまだスギ花粉に接触(暴露といいます)したのが、まだ、1,2年しかなく、この短い期間にスギに対する抗体が体内で発症するほど充分に産生されるか疑問です。

下図(鼻アレルギー診療ガイドラインより)でも4歳以下のスギ花粉症は3.8%になっています。

 

幼児の花粉症診断は意外に難しいのです。ご両親やきょうだいが花粉症で、鼻をすすったり、目を掻いているのを何度となく見ていれば、自分は花粉症でなくても目を掻いたりするお子さんもいます。

より診断を確実にするには症状の他、血液のアレルギー検査を参考にします。

幼児にとって、採血は大変な恐怖です。イムノキャップラピッドという検査なら指先からの採血で検査が可能ですので、痛みや恐怖心が少なく、考慮しても良いかと思います。スギを含め計8つの抗原が判定できます。

近年、スギ花粉症に対し、舌下免疫療法が普及しつつあります。当クリニックでも以前から継続治療をされている小児、成人がいらっしゃいます。

しかし、残念ながら、最初の1週間に使用する低濃度の薬剤が製薬会社での製造のメドが立っておらず、今のところ高濃度の薬剤継続中の方のみ処方が可能になっています。低濃度のものが再開可能になりましたら、当クリニックのHPにて告知しますので、よろしくお願いいたします。

薬の治療の他、下記にも注意していただき、少しでも軽症化に勤めましょう。

・外出時は花粉が付着しないように、さらっとした生地の上着にし、髪に着かないよう帽子をかぶり、帰宅時は玄関の外で上着や帽子をはらってから家に入る。

・上着や帽子は居間や寝室に持ち込まず、玄関先に掛けておく。

・帰宅時は顔面を洗って、顔に付着した花粉を洗い流す。

・睡眠を充分にとり、3食きちんと食べる。

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