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アデノウイルス感染症と登園・登校


夏以降、インフルエンザ感染が多く、新型コロナは減少しています。しかし、10月以降、アデノウイルス感染症も増加傾向です。

アデノウイルスは昔からある、いわば一般的な感染症ですがなかなか複雑な点もあるのです。

まず、アデノウイルスには下の表のように、何と50種類以上の型があるのです。例えば、同じiPhoneでも型によって少しずつ外見や機能が違うのと似ています。

1.アデノウイルスは型によって症状が様々

型によって咽頭炎などの呼吸器疾患、プール熱といわれる咽頭結膜熱、はやり目といわれる流行性角結膜炎、胃腸炎をおこす型もあります。

2.アデノウイルスは小児科医にとってもくせ者

アデノウイルスはウイルスです。一般のウイルス性咽頭炎では発熱は3,4日で解熱する場合が多いのですが、アデノウイルスの咽頭炎では発熱が1週間以上持続する場合が

あります。医師にとっては1週間も発熱が続けば、細菌の合併(二次感染)も考える必要があります。そこで採血で白血球やCRPという炎症の指標を検査すると、

白血球が増えていたり、CRPが陽性になったり、細菌感染症を疑わせる結果がでる場合があるのです。つまり、ウイルスなのにアデノウイルスの場合はあたかも細菌感染

のような結果となることがあるのです。

発熱から初期に迅速抗原検査でアデノウイルス陽性で咽頭炎と診断した場合は、保護者の方には「熱が長引く可能性があります」との説明が必要です。

3.登園・登校に規制があるのは「プール熱(咽頭結膜熱)」と「流行性角結膜炎(はやり目)」

この2つのアデノウイルス感染症は「目の症状」があります。目が真っ赤、下まぶたの粘膜も真っ赤、目を痛がる、目やになど眼の結膜炎状があります。

結膜炎は両者にありますが、プール熱=発熱と咽頭炎と咽頭痛がある、はやり目=結膜炎のみ、などで鑑別ができます。

アデノウイルスは感染力が強いので、プール熱もはやり目も登園、登校には出席停止期間があります。いずれも下記の条件が満たせば、医師による登園・登校許可書が必要です。

・プール熱(咽頭結膜熱):学校保健安全法により、症状が治まってから2日間は出席停止(症状が消えた日から3日後から出席可)

・はやり目(流行性角結膜炎):学校保健安全法により、医師の判断が出るまで出席停止。

足立区、足立区医師会、足立区教育委員会では医療機関が記入する「登校・登園・当室許可証」がありますので、プール熱、はやり目の診断を受けた子どもさんは

医療機関で登園許可証を記載してもらってください。

※目の症状が強い場合は、眼科への受診もお勧めします。

アデノウイルスは非常に感染力が強いウイルスです。目を触ったらタオルを家族で共用しない、

4.目の症状がないアデノウイルス感染症の登園・登校

アデノウイルスが陽性でも、目の症状が無い「咽頭炎」であれば、解熱して元気であれば出席の登園許可証は必要ありません。

※ただし、園によってはアデノ感染症は目の症状がなくても、登園許可証の記載をお願いされる場合があります。園にご確認下さい。

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