
食物アレルギーの症状は様々ですが、代表的なものには次のようなものがあります。
・皮膚症状:じんましん、赤み、かゆみ、湿疹
・消化器症状:嘔吐、腹痛、下痢
・呼吸器症状:せき、ゼーゼー(喘鳴)、呼吸困難、鼻水
・全身症状:ぐったりする、意識がぼんやりする、血圧が下がる(アナフィラキシーショック)
症状は食後すぐに出ることが多いですが、30分〜2時間ほど時間が経ってから出る場合もあります。
体には「免疫」といって、体をウイルスや細菌などから守るしくみがあります。しかし、アレルギーがある方は本来無害なはずの食べ物に対しても、免疫が過剰に反応してしまいます。このような体質は、遺伝的な影響もありますし、乳児期の皮膚トラブルや食物の摂取時期なども関係していると考えられています。卵・牛乳・小麦が乳幼児期の3大原因食品(全体の約70%)です。
・即時型アレルギー
食べてすぐ、数分〜2時間以内に症状が出るもの。最も一般的です。
特定の食物に対するIgE抗体が検査で陽性になります。
・食物たんぱく誘発胃腸症(消化管アレルギー)
食べて1時間〜数日後に症状が現れるもの。乳児消化管アレルギーなどがこれに当たります。
血液検査では原因の特定が難しく、食物除去試験や食物負荷試験を行います。
・口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)
生の野菜や果物を食べた直後から数分以内に、口の中、のど、口唇、かゆみなどが誘発されます。
・食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
特定の食物を摂取した後に運動を行うことで、アレルギーが出現するものをいいます。
全身に強い症状が出て、命にかかわることもある重篤な反応です。
・皮膚:じんましんや赤い発疹が出やすく、お子様が急にかゆがることで気づかれることが多いです。
・口やのど:「口がピリピリする」「のどがイガイガする」といった違和感がみられます。小さなお子様では泣いたり、食べるのを嫌がったりする仕草で気づくこともあります。
・胃腸:嘔吐や腹痛、下痢など。便に血液が混ざることもあります。
・呼吸器: 咳、ゼーゼー、声がかすれる、息がしにくいなどの症状。アナフィラキシーの可能性があり、注意が必要です。
アトピー性皮膚炎:皮膚バリアが弱くなることによりアレルゲンが体に侵入しやすくなります。
気管支喘息:食物アレルギー時の呼吸器症状が重症化しやすくなります。
・原因となる食品を避けることが最も大切です。
・食品表示(アレルゲン表示)をしっかり確認しましょう。
・外食時や園・学校でも、アレルギーがあることをしっかり伝えることが重要です。
・小さなお子様の場合、保護者様が誤食防止のために周囲への情報共有を行うことが必要です。
・症状が軽度な場合は、医師の指示のもと除去食を調整しながら徐々に摂取できるようになることもあります。
・初めての食材でじんましんや嘔吐などの症状が出た
・呼吸が苦しそう、声がかすれてきた
・顔色が悪く、ぐったりしている
・いつもと様子が違うと感じる
・過去にアレルギー症状が出たことのあるお子さんで、誤って原因食品を食べてしまい抗ヒスタミン薬の内服やエピペンを自己注射した場合
・血液検査:特定の食物に対するIgE抗体の量を調べます。
・皮膚テスト(プリックテスト):皮膚にごく少量のアレルゲンをつけて反応を見ます。
・食物経口負荷試験:医師の管理のもとで原因と思われる食物を少量ずつ摂取し、症状が出るか確認する検査です。非常に大切な検査ですが、医療機関で慎重に行う必要があります。
・検査結果や症状の出かたから総合的に診断します。
・原因食材を特定した上で、必要最小限の除去を行います。
・原因食材によっては少量を継続して摂取する食物経口免疫療法を行います。
・アレルギー症状が出たときのために、「抗ヒスタミン薬」や「アドレナリン自己注射薬(エピペン)」が処方されることがあります。
・定期的なフォローアップも大切です。成長とともにアレルギーが軽減していくこともあります。
・症状が出た時の様子、食べたもの、時間の経過などを詳しくお聞きします。
・問診がとても大切なので、可能であれば症状が出た時の写真や、食べたものの内容がわかるメモなどをお持ちいただくと助かります。
・必要に応じて、血液検査や皮膚テストなどの検査を行います。
~~監修 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一~~