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1.既にこのブログでも何度かスギ花粉症や舌下免疫療法について、述べてきました(2021年5月25日「今が開始時期、スギ花粉症の舌下免疫療法」、2022年5月11日「舌下免疫療法に
ついて」、2023年1月17日「スギ花粉症」)。これらもご参照ください。
2.まず、下図の千葉大学による1998-2019年の「年齢別スギ花粉症有病率の変化」をみると、10年間でどの年齢層も花粉症患者が増えています。スギ花粉症の有病率は0-4歳ではその
年齢の4%近く、小学生以降では30%に増加し、10歳から50歳代まででは実に50%近くがスギ花粉症です。
3.スギ花粉症の症状
・すでにご存知のように症状は「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」の他、アレルギー性結膜炎による「目の強い痒みや充血」も多い症状です。
・ただし、幼児期の診断は症状だけでは難しい場合があります。親や兄弟のマネをして目を掻いてみたり、鼻をすすってみたり、などが実際よくありますが、家族にスギ花粉症の
人がいるとお子さんがスギ花粉症ではないかと心配になる親御さんもいらっしゃいます。
4.20分で結果が出るアレルギー検査「イムノキャップラピッド」があります
・スギ花粉症の診断には前述の鼻や目の症状が重要ですが、血液検査でより確かな診断が可能です。肘などからの通常採血検査でスギ花粉の特異抗体を調べる詳しい検査もありま
すが、当日には結果が出ないこと、小児では恐怖心で嫌がるお子さんも多くいる、などデメリットもあります。
・「イムノキャップラピッド」という20分で結果が出る検査があります。しかも、指先からの少量採血で可能です。スギ以外のシラカンバ、ブタクサ、カモガヤ、ヨモギの花粉
系やイヌやネコの皮屑やダニのハウスダスト系も一緒に結果が分ります。
・当クリニックでは結果待ちの20分の間に薬局で薬をもらってきてもらう場合が多いです。
・幼児でまだ症状がはっきりしない、スギアレルギーなのか心配、スギ花粉症の症状が毎年あるが、実際に検査はしたことが無いという大人の方も保険適応で検査を受けられます。
・今年2023年は2月10日以降にスギ花粉飛散が予測され、昨年よりも飛散量が多いようです。
・この検査は小児でも普通の採血より恐怖心や負担が少なく、比較的楽にできます。
5.舌下免疫療法への流れ
・当クリニックではスギ花粉症に対する「舌下免疫療法」も行っています。
・12月から4月下旬から5月にかけてののスギ花粉飛散時期にはスギ花粉症の舌下免疫療法(シダキュア)の開始はできませんが、スギ花粉症状の治療に来院時にイムノキャッ
プラピッドの検査を受けておき、陽性であれば5月以降の舌下免疫療法につなげる方法もお勧めします。
・ダニアレルギーに対する舌下免疫療法(ミティキュア)も行っています。この治療はスギ花粉シーズンでなくても治療が開始可能です。
・舌下免疫療法のご希望やご相談があれば、いつでもご来院ください。大人や小児でも5歳以上で継続治療が可能であれば大丈夫です。
6.通常採血のアレルギー検査も可能です
・通常の肘からの採血も可能です。
・大人の方であれば36項目、48項目のアレルギー検査ができるものもあります(結果が出るまで数日以上かかります)。
・小児では食物アレルギー検査も希望であれば、肘からの採血検査になります(イムノキャップラピッドでは食物アレルギーは検査できません)。
・元々食物アレルギーがあり、学校などへ提出する「学校生活管理指導票」記載に検査が必要なお子さんも通常採血になり、必要な項目を検査します。約1週間後、結果を
と今ままでのアレルギー歴をもとに「学校生活管理指導票」に医師が記載します。