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水イボは伝染性軟属腫というウイルスの感染症です。主に学童期以前の小児に多く見られますが、まれに大人も発症します。光沢のある肌色の小さいブツブツした外観が特徴です。イボに直接触れたり、タオルの共用などモノを媒介して感染します。水を介しては伝染しないのでお風呂やプールに入るだけで感染することはありませんが、プールではビート板などを介して感染する(させる)可能性があります。また、乾燥など皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすいです。大人では性行為感染症としてうつることもあり、背景にHIV感染があることがあります。
治療ですが、放っておいても半年から2年くらい(場合によっては4~5年)で自然治癒することもありますが、小児の場合はいじって範囲を拡大させてしまうことが多いため、積極的に治療する方が良いと考えます。治療方法は液体窒素、摘除、水いぼクリームの3通りがあります(漢方薬を飲む場合もあります)。当院では現在、ピンセットによる摘除を中心に治療しています。摘除する場合は痛みを伴うため痛み止めのテープを事前にお渡しし、摘除する1時間前に家でテープを貼って受診して頂いています。乾燥や湿疹などで皮膚が弱っていることが感染の背景にあることが多いため、そちらの治療もしっかり行うと皮膚のバリア機能が改善し治りが早いです。(水いぼは潜伏期間が比較的長いため(14日~50日くらい)、クリニックで摘除した後に新たに別の部位に出てくることがあります。)
ピンセットでの摘除が怖いというお子さまには液体窒素を施行しています。本当は、そのような場合は水いぼクリームがベターと考えています。治療は塗るだけです。治癒までに2~3か月要するようですが、お子さまの負担はかなり減ると考えます。当院ではまだ取り扱っておりませんが、今後、採用予定です。